Ritoの日英翻訳修行

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翻訳の基本原則

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このブログは、日英又は英日の翻訳家を目指すことを念頭に、翻訳技法や語彙力UP、その他の有益な情報の提供と共有を目的としています。

 

今回は、「翻訳の基本原則」について学習します。

 

翻訳はどれくらい難しいのか

 

はじめに、翻訳者になるための実力について考えてみたいと思います。

 

英語と日本語の両方を話すことができれば、翻訳は自然に出来る。

 

高度で専門的な知識や教養がないと翻訳者にはなれない。

 
上の二つの主張のうち、どちらが正しいでしょうか。
 
結論から言うと、どちらも正しくないと言えます。
つまり、語学が出来れば簡単に出来るほど翻訳は単純なものではないですが、かと言って専門的な知識がないと、翻訳をすることが出来ないというものでもないと思います。
 
つまり、きちんとしたトレーニングを積めば、翻訳作業をすることは十分可能であると言うことです。
 
 
翻訳は「技能」= skill である

 

翻訳は、一定以上の語学力があり、その他これから述べるような基本的な技能を身につければ十分にこなすことができます。

 

そのような技能を身につける方法は、スポーツにも通ずるところがありますが、「プラクティス」(日々の練習の繰り返し)と「トレーニング」(適切な訓練をすること)しかありません。

 

逆の言い方をすれば、基本を押さえた適切なプラクティスとトレーニングを実践することが出来れば、翻訳者として活躍することは決して不可能なことではないと言うことです。

 

 

翻訳者に必要な4つの基本スキル

 

ここでは、翻訳者を目指す学習者が身につけたい4つの基本的な能力について取り上げます。

 

第1のスキル確かな語学力

 

翻訳が2つの言語間の情報の受け渡しをする技能である以上、両方の言語に関する一定の語学力が求められるのは当然と言えます。

 

特に、母国語でない方の言語についての語学力は必須のスキルです。しかし、どの程度の語学力が必要かどうかは、扱う翻訳の難易度にも関係するので、超スーパー級の語学力がなければ翻訳ができないということにはならないかも知れません。

 

 また、母国語(日本人の場合は日本語)については、単に「読み」・「書き」ができればいいというだけでなく、(原文の内容によっては)歴史や文化的素養も必要かも知れません。

 

 

第2のスキル一般常識や知識

 

日本語や英語がしゃべれるということと、一般常識や知識を身につけているということは全く別物です。

 

翻訳が必要となる文章は、単なる会話文ではなく、一般的には一定のテーマに基づく様々な目的を持った高度な文章と言えます。そうなると、原文が扱うテーマに関する広範の知識や、場合によっては深掘りした専門知識が必要になることもあります。

 

中学、高校を外国で過ごし英語ペラペラの帰国子女が、日英・英日翻訳者としてすぐに務まるとは限らない、といったことが言われるゆえんです。

 

 

第3のスキル情報収集能力

 

自分に備わった語学力のみで翻訳作業が完了できることは稀(まれ)と言えます。大抵の場合は、テーマに関するリサーチが必要です。特に、翻訳者にとってあまり馴染みのない分野や、専門的なテーマに関する文章を翻訳しなければならない場合は、事前に入念に勉強する必要があります。

 

したがって、良い翻訳者になるためには、このようなリサーチ力を身につける必要があります。リサーチ力とは、自分の欲している情報のあり場所がわかっている、或いは見当をつけることができるということです。

 

情報入手の方法は、書籍、インターネット、その他の文献、など様々です。そのようなアーカイブの中から自分の翻訳作業に合った方法を見つけ出す能力が、どうしても必要です。 

 

 

第3のスキル優れた作文能力

 

知識や情報収集がインプット作業だとすれば、ソース言語からターゲット言語に訳出するプロセスは、いよいよアウトプットの段階です。

 

この時に大切なことは、当然、正確な文法や構文、そして語彙を用いて文章を構成する作文力になります。 

 

背景を知り、必要な情報や単語を学習したとしても、最終的なアウトプットとなる作文能力が乏しければ、質の良い翻訳をすることは出来ません。そのためには、翻訳者としてのライティングスキルを学ぶ必要があります。

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ソース言語とターゲット言語

 

翻訳をする場合、

 

・原文が書かれた言語=ソース言語(Source Language)

・原文を訳出する言語=ターゲット言語(Target Language)

 

という風に理解します。よって、日英翻訳の場合は、日本語=ソース言語、英語=ターゲット言語となります。

 

日英翻訳を日本語が母国語の翻訳者が行う場合、原文(日本語)を理解するのは比較的易しいと思いますが、正確な翻訳をするためには、訳出する言語である英語(第2外国語)に関する高い能力が必要になります。

 

英日翻訳の場合は、上と逆の考え方になります。

 

 

3つの基本原則

 

1)何に関する文章かを把握する。

 最初に、ソース言語で書かれた原文に目を通します。テーマは何か、何についての文章か、フォーマルな文書か、それともカジュアルなものなのか、などを知ることによって、翻訳作業にどれくらいの時間や労力が必要かを想定し、備えます。

 

2)誰が読む文章かを把握する。

翻訳文を読んで欲しい相手が誰なのかは、とても重要なことがらです。ビジネス関係者、若い女性、一般消費者、専門家、観光客、など。対象が誰かによって、翻訳するときの適切な語彙、語調を選ぶ必要があります。さらに、読者が外国人の場合は、文化の違いにも配慮して訳出をしなければならないでしょう。

 

3)何のための文章かを把握する。

 訳出する文章が、何を目的に書かれたものかを理解することもとても大切です。案内やお知らせ、伝記、マニュアル、日記、社内報、ビジネスレター、エンターテイメント、など。それによって、適切な語彙、構文、語調を選ばなければなりません。

 

 


 

 と言うわけで、今回は、翻訳者になるための「翻訳の基本原則」について勉強しました。

 

 

(了)